漢方を科学のチカラで明快に
私は、ロートの研究開発部門の中の「生体防御研究チーム」に所属しており、ここで、自然免疫を中心に、人体の生体防御についての研究を行っています。
従来の薬が「病気になったカラダを治療する」ものであるとすれば、我々の研究は「病気にならないカラダを作る」ための薬を作るためのものといえるでしょうか。
かなり以前になりますが、とある薬学関連の講演で、漢方の「補中益気湯」「十全大補湯」が病気がちな体質の方に効果を発揮するメカニズムを科学的かつ論理的に解明した研究成果を聞く機会があり、大変刺激を受けました。こ
れがきっかけとなり、私は漢方の力に興味を覚え、漢方を使った基礎的な研究を開始していました。
そんな折に、今回のプロジェクトが発足するわけですが、文献調査チームから提出されたレポートに、なんとこれまで我々がコツコツと積み重ねた実験データと同様の結果が導き出されているものが数多く含まれていることに驚かされました。
私たちの役割は、「漢方」というものを西洋医学的手法を用いて解明するところにあります。これは、例えるなら、難解な異国の書物を読み解くようなもの。
昔の人は、経験値の積み重ねだけで、これほどすごいものを作り上げてきたのかと驚かされ、同時に、どうしてこんないいものをもっと使わないのかという思いがより強くなりました。で、研究にも一段と熱が入ったわけです。
漢方の作用メカニズムがハッキリしてくると、処方されたどの生薬のどの成分が、どの効能に関与しているのかが明確になってきます。そうなると、次には、どの生薬の質を高め、どのような成分抽出を行えばよいかがわかってくる…。
ロートの和漢箋は、こうした「実証」の積み重ねから、症状別にハッキリ使い分けることができる4つの漢方に仕上がりました。
|